不動産相続トラブル【親子編】

このカテゴリーでは、不動産相続において、親子間の相続で起こりがちなトラブル事例を取り上げ、それぞれの内容や対処法などを取りまとめて紹介しています。

親子間の不動産相続におけるトラブル事例と対処法

遺産相続において、親子間の相続に伴う争いというのは、やはり起こりやすいという側面があります。

相続の時点で親は亡くなっているので直接本人ともめ事を起こすことはないのですが、だからこそトラブルの収拾が付きにくいということもあります。

中でも最近多いのが、「親の再婚による相続問題の複雑化」です。

血縁関係にある以上、たとえ両親が離婚したとしても子どもには相続の権利があるのですが、再婚後に生まれた子どもとの間で相続の割合を巡ってトラブルになるという事例が後を絶ちません。

異父母の兄弟姉妹はただでさえ心情的に複雑なものがある上、さらに金銭が絡むとあっては、もめ事に発展しないケースの方がまれなのかもしれません。

厚生労働省が毎年実施している「人口動態統計特殊報告」によると、全婚姻件数に占める再婚の割合は26.8%。この割合は昭和50年以降最高となっており、全体で見ると昭和50年から現在まで右肩上がりに増加しています。

再婚件数が増えれば、それだけ遺産相続でもめる確率が高くなることも想像に難くなく、深刻な社会問題のひとつと言えるでしょう。

その他にも、生前の親子関係の良し悪しや、養子がいた場合など、親子間の相続でトラブルに発展しそうな要因は決して少なくありません。

そうした場合においても、一度対立関係に陥ってしまうと、当事者同士だけで決着をつけるのは、途端に難しくなってしまいます。第三者であり、また法律の専門家である弁護士に間に入ってもらうのが賢明です。

不動産の相続、弁護士に依頼すべきことについて詳しく見る>>

では、親子間相続での遺産トラブルについて、代表的なものを見ていきましょう。

両親と絶縁状態でも両親の遺産を相続できる?

実の親である被相続者に生前、勘当や絶縁されていたとしても、法律上、親子関係がなくなることはありません。勘当・絶縁した子に遺産を渡したくないと明記した遺言状があったとしても、子には最低限の遺産を取得できる「遺留分」が認められていますので、基本的には遺産相続の割合をゼロにすることはできないのです。

つまり、相続欠格や相続廃除されていない限り、遺産相続の権利はあります。どうしても遺産相続させたくない場合は、相続廃除という手続きを、家庭裁判所に生前申し立てておくという方法もありますが、そのハードルは高めです。

犯罪や借金など目に余る経歴がある場合は認められることもありますが、いわゆるケンカ別れくらいでは廃除は認められない可能性が高いので、その点を心に留めておきましょう。

両親と絶縁状態。亡くなった時に相続できる?について詳しく見る>>

遺言書で赤の他人に全財産を譲ると書いてあった。取り戻したい!

たとえ遺言書にそのような記載があったとしても、法定相続人には、一定の遺産を保障する遺留分という制度があります。上記のような場合でも、法定相続人が配偶者と子供2人なら、配偶者には1/4、子供には1/8ずつの遺留分が保障されます。

ただし、遺言書で指定があった以上、たとえ赤の他人でも所定の遺産は分与しなくてはなりませんので注意が必要です。

赤の他人に全財産を譲ると遺言書に書いてある。取り戻したい!について
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子供が先に亡くなっている場合、相続人は誰になる?

被相続人の子供が被相続人よりも先に亡くなっていたという場合には孫が、孫も先に亡くなっている場合はひ孫が相続人になれるという仕組みがあり、代襲相続と呼ばれます。ただし、被相続人の子が養子の場合、被相続人の孫が代襲相続できるケースとできないケースがあります。

これについては養子の子が生まれたタイミングによって左右されるので、出生や養子縁組をした時期などについても調べなければなりません。

また、孫がまだ未成年だった場合は特別代理人などを立てなければならず、手続きも複雑化しますので、弁護士に相談することをお勧めします。

子供が先に亡くなっているケースでは、相続人は誰になる?について詳しく見る>>

養子縁組した子供は何人まで相続可能?

特に人数に制限はなく、養子であっても相続自体は可能です。ただし、相続税の控除に関する相続人の数として参入できるか否かが実子と異なります。養子には2種類あり、特別養子の場合には、人数に制限はなく、何人でも相続税控除の対象となる相続人として算入することができます。一方、普通養子の場合は2人まで、実子がいる場合には1人までが相続税の控除の対象人数に参入できます。

このように、養子の種類によって相続税の控除対象として相続人としての人数に参入できるか否かが異なります。さらに普通養子の場合、実親との親子関係も継続されるため、実親の相続時にも相続問題が勃発する可能性があります。

なお、被相続人の孫の代襲相続について、被相続人の子が養子である場合に、養子縁組をしたタイミングによっても代襲相続の可否が変わりますので、法定相続人に養子がいる相続については、知識、経験ともに豊富な弁護士に相談した方が得策です。

養子縁組した子供は何人まで相続可能?について詳しく見る>>

連れ子は義理の親の遺産を相続できる?

連れ子のままでは、継父(継母)が亡くなった際に相続人となることはできません。ただ子を連れて結婚しただけでは、義理の親と連れ子の間に血縁関係は成立しませんので、遺産を相続させるためには、あらかじめ養子縁組をしておく必要があります。

また遺言書によって遺贈する方法もありますので、何らかの理由で養子縁組をするのが難しいという場合は、義理の親が生前に配偶者の連れ子に対して財産を遺贈する旨を明記した遺言書を作成しておくことが大事です。

連れ後は義理の親が亡くなった時に相続できる?について詳しく見る>>

胎児は相続人になる?

お子さんを妊娠中にご主人を亡くしたという場合、ご主人の親や兄弟は相続人となりません。民法上の権利は原則として出生したときから発生するのですが、こと相続に関しては、胎児にも相続人としての権利が認められており、被相続人の子は、被相続人の親や兄弟よりも相続において優先されるからです。ただし、死産となってしまった場合はその限りではありませんので、ご主人の親や兄弟姉妹が法定相続分の遺産を相続することになります。

ご主人の死後に、少しでも多くの遺産を配偶者として相続できるようにするためには、ご主人の生前に「配偶者に全財産を譲る」という遺言書をご主人に作成してもらうことが有効です。

被相続人の実親には遺留分が認められるため、遺言書によっても実親の遺産相続分をゼロにすることはできない点に注意が必要ですが、兄弟姉妹に関しては遺留分が認められませんので、妻としての相続分を多めに確保することができます。

ただ、そういった遺言書を作成したことを親族が知れば、もめ事の火種となりますし、胎児が誕生した場合も、相続に関する手続きは必要ですので、弁護士に相談することをお勧めします。

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このページの監修
東京スカイ法律事務所

東京スカイ法律事務所公式HP

引用元:東京スカイ法律事務所公式HP
(http://www.tsky.jp/)

このページは、不動産相続に強い「東京スカイ法律事務所」の田中健太郎弁護士が監修しています。