売却が必要になるケースも…。東京の不動産相続

このページでは、東京での不動産相続において直面しがちな問題点について取り上げ、その概要や対応策などについて解説します。

東京での不動産相続にて、気を付けるべき落とし穴

親(被相続人)が亡くなり、親名義の不動産を相続することになった。どうするかは、それこそケースバイケースでしょう。そのまま相続する場合もあれば、相続人同士で誰が受け継ぐのか揉め、不本意ながら売却してその代金を均等分けすることになることも考えられます。

東京の地価の高さにより、相続税が発生するケースも…

他の地域と比べ、東京では、相続人同士が揉めたわけではなく、また不動産の相続を望んでいるのに、泣く泣く相続不動産を手放すことになってしまうというケースがあります。なぜそうなってしまうのか…理由はすばり、東京の地価の高さと、相続税の問題です。

より詳しく見ていきましょう。そもそも相続税の金額は、「正味の遺産額」により決定されます。不動産や現金、有価証券といった資産から、借入金や未払金といった債務額を差し引いた金額を意味し、算出された金額を基に、相続税が計算されるのです。

相続不動産の税金について詳しく見る>>

相続税の基礎控除額

相続税には「基礎控除額」という、税金が免除される範囲が定められています。その計算式は次の通り。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

例えば、相続人が長男1人なら3,600万円、兄弟2人なら4,200万円、配偶者と子供2人なら4,800万円が相続税の算定にあたり、控除されます。つまり、正味の遺産額が基礎控除額以下であれば、事実上、相続税は課税されないのです。

しかし、ご存知の通り、東京の場合は、土地の評価額が、他の地域と比べて高額です。住宅地の1㎡当たりの平均地価は、23区で約57万円。千代田区では約261万円という別格の数字となっており、港区でも約178万円、中央区は約119万円、渋谷区は114万円です。つまり、東京の不動産相続は、前述した基礎控除額を上回ってしまう場合が多く、予想以上に相続税が高額となることから、泣く泣く相続不動産を手放さざるを得ないということが起こりやすいのです。

それゆえに、東京の不動産の相続は、法定相続人による遺産分割協議も、相続税額を考慮に入れて行わなければなりません。

相続税が高額となってしまうという場合、その金額を支払ってまで相続するのか否か。1人の相続人の所有とする場合、他の相続人には何を分配するのか。あるいは、不動産の相続は諦め、売却益を均等割するのか。こうした話し合いが長引き売却が遅れると、売値が下がってしまうことにもなりかねません。

配偶者控除の落とし穴に注意

また、「配偶者控除」という、配偶者の相続する財産が1億6,000万円までなら相続税が課税されないという制度もあります。その制度とは、相続税の計算をする際、配偶者が取得する遺産の課税価格が、法定相続分又は1億6,000万円のいずれか多い額までは配偶者には相続税はかからないというものです。

相続する財産が多い場合は、被相続人の配偶者の相続分を多くして、相続税の負担を減らすという方法が考えられます。例えば、法定相続人が被相続人の配偶者と子供である場合に、配偶者が100%相続して、子供はその時点では相続放棄をするというケースです。しかし、そこで子供が相続放棄してしまうと、せっかくの基礎控除額が低額となります。

忘れてはいけないのが、子のいる夫婦の一方が亡くなり相続がなされた(一次相続)後、さらにその配偶者が亡くなった後のことです。夫婦のお二人ともが亡くなった時に、一次相続の対象となった遺産は子供が引き継ぐことになります(二次相続)。その場合、法定相続人の数も減り、一時相続で相続した配偶者固有の遺産も(借金などがない限り)加算されるわけですから、子供の相続税の負担が大きくなるリスクが高まります。配偶者控除を踏まえた遺産分割を行うか否か、見極めが必要になってきます。

こうした場合においても、早めに信頼できる弁護士に相談し、適切な方法をアドバイスを受けることが賢明です。

不動産の相続、弁護士に依頼すべき理由について詳しく見る>>

関連するページ

不動産相続トラブル【兄弟姉妹編】

親と同居していた家の売却を兄弟から要求された

遺言書がないのに、勝手に不動産の名義を兄の名前で登記された

兄弟姉妹編の一覧を見る

不動産相続トラブル【夫婦編】

子供がいない場合、配偶者は全て相続できる?

内縁関係で同居していた家は遺贈してもらえる?

夫婦間の不動産の生前贈与による相続税対策はした方が良い?

夫婦編の一覧を見る

不動産相続トラブル【親子編】

両親と絶縁状態。亡くなった時に相続できる?

赤の他人に全財産を譲ると遺言書に書いてある。取り戻したい!

親子編の一覧を見る

このページの監修
東京スカイ法律事務所

東京スカイ法律事務所公式HP

引用元:東京スカイ法律事務所公式HP
(http://www.tsky.jp/)

このページは、不動産相続に強い「東京スカイ法律事務所」の田中健太郎弁護士が監修しています。