不動産の相続でお悩みの方へ

お身内の方が亡くなり、不動産を相続することは、頻繁に起こることではありません。初めてのことで、何をどうすればよいのか分からない方のために、不動産相続に関する知識やルール、事例などをまとめました。

詳しく解説しているページもあります。ぜひお役立てください。

こんな時どうする!?
不動産相続トラブルQ&A

不動産の相続におけるトラブルは実に様々で、ひとつとして全く同じということはありません。ここでは、家族間における不動産相続のトラブルにスポットを当てました。「兄弟姉妹編」「夫婦編」「親子編」に分けて様々なトラブル事例をQ&A形式でご紹介いたします。

ご自身が抱える悩みに近いものもあると思いますので、参考にしてみてください。

~兄弟姉妹編~

不動産の相続における兄弟姉妹間の揉め事というのは一番起こりやすく、簡単に分けられないだけあり泥沼になりやすいと言えます。

生前のご両親との親密度の違いや、法律で定められている事実とのギャップ、さらには誤解や思い込みなどによるボタンの掛け違いなど。そうしたトラブル事例を、Q&A形式で紹介していきます。

親と同居していた家の売却を兄弟から要求された

親(被相続人)の死去まで同居し、介護をしていた長男。引き続き住み続けたいのに、他の兄弟から退去・売却を迫られたとのこと。

A.親(被相続人)が死去した時点で、その家は相続人全員による遺産共有状態に。長男の要望を叶えるには、遺産分割協議にて、相続人全員の合意が必要になります。 

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遺言書がないのに、勝手に不動産の名義を兄の名前で登記された

相続するはずの親の不動産を、兄が勝手に兄の名義で登記していて取り戻せるかという、弟さんからの相談になります。

A.このケースは兄が、正式な手続きを経ず、遺産分割協議を偽造して行ったと考えられます。無効にすることができ、遺産分割協議のやり直しが可能です。

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相続時に、異母(異父)兄弟がいることが判明!相続はどうなる?

父親の離婚歴と異母兄弟の存在が、死去後に判明。とうしたらよいのか、戸惑っているというご相談になります。

A.前妻に相続権はありませんが、異母兄弟にはあります。遺産分割協議に参加する権利があり、連絡しないと後で遺産分割協議が無効となる可能性大です。

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兄弟で不動産を共有名義で相続したけれど、良くない?

亡くなった父親名義の不動産をどうするか遺産分割協議で決着がつかなかったため、3兄弟の共同名義で相続登記したというケースです。

A. 遺産分割協議で決着がつかないからといって、共同名義にするのは問題の先送りにすぎません。後々のトラブルの火種になることも…。

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生前、1人だけ財産を多くもらっていた分は取り戻せる?

3兄弟のうち、長男だけが生前の父親から、現金贈与を受けていたので、その分を遺産分割で取り戻せないかというご質問です。

A. このケースは特別受益というケースに該当します。贈与の確固たる証拠があれば、その贈与分を差し引いて分配計算をすることができます。

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親の面倒を見ていたのは自分。他の兄弟より多くもらえる?

晩年、脳梗塞を患い要介護となった父親の面倒を見ていた長男。他の兄弟は何の面倒も見ていなかったので、その分、自分の取り分が多くならないかという質問です。

A. 寄与分という制度がありますが、介護をしただけではダメです。「被相続人の財産の維持や増加」に貢献した場合に認められるものです。

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~親子編~

遺産相続での親子間の争いは、頻度として兄弟姉妹間ほどではないにせよ、こちらも起こりやすい傾向があります。それこそ価値観や考えの違いから険悪な関係となってしまい、対立した状態が続くと、相続にも大きな影響を及ぼすことになります。

親子間での遺産トラブルについて、代表的なものを見ていきましょう。

両親と絶縁状態。亡くなった時に相続できる?

結婚を反対されたことで長年絶縁状態となっていたという息子さんから、そのような場合でも、相続権はあるのでしょうかという質問です。

A. たとえ勘当されていたとしても、相続欠格や相続廃除などの手続きがされていない限り、遺産相続の権利はあります。

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赤の他人に全財産を譲ると遺言書に書いてある。取り戻したい!

亡くなった父親の遺言に、全財産を馴染みだったホステスに譲ると記載されており、納得できないという息子さんからのご相談です。

A.法定相続人には遺留分というものがあり、遺言の内容に関係なく、一定の財産は保障されています。ただし、遺留分減殺請求をしてもホステスに、所定分(遺産の半分)は渡さなければなりません。

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子供が先に亡くなっているケースでは、相続人は誰になる?

被相続人の子供が先に亡くなっている、決して珍しいことではありません。そうした場合、孫が相続人となる代襲相続というものがあります。

A. 代襲相続によって子が亡くなっている場合は孫、孫も亡くなっている場合はひ孫になります。ただし養子の場合、縁組前に生まれた孫には権利がありません。

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養子縁組した子供は何人まで相続可能?

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組があり、相続では、その立場と資格に大きな違いがあります。

A. 相続自体は何人でも可能ですが、相続税の控除の対象になるのが、普通養子縁組の場合2人まで(実子もいる場合は1人まで)。一方、特別養子縁組の場合は実子と同じく、制限はありません。

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連れ子は義理の親が亡くなった時に相続できる?

お互いに連れ子があり、結婚後実子が生まれたというご夫婦。3人のお子さんに平等に相続させることはできるのかというご質問です。

A. 養子縁組をしない限り、ご主人が死去した場合は奥様の連れ子、奥様が死去した場合、ご主人の連れ子に相続権はありません。

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胎児は相続人になれる?

懐妊中に不幸にもご主人を亡くされてしまった。その場合、相続人はどうなるのかというご質問になります。

A.胎児も法定相続人と認められるため、ご主人の親兄弟は、相続人にはなれません。ただし、死産の場合は話が変わってきます。

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自分でやると大変!
不動産相続の手続きの流れ

身内の方が亡くなるというのは精神的なショックが大きいものですが、感傷に浸っている暇はありません。

否応なく、想像しているよりもはるかに膨大、かつ煩雑な手続きを行わなくてはなりません。ここでは時系列に沿って、やらなければならないことを確認してみましょう。

相続の開始

銀行口座は、名義人死去の時点で凍結され預金や出金不可能に。口座の解約には相続人全員の自筆署名や実印の押印などの手続きが必要になります。また自動引き落としされている公共料金、税金、ローン会社などへ直ちに連絡し、健康保険や年金に関する手続きなども必要です。

遺言書があるかどうか確認

遺言書の有無および内容を確認します。公正証書遺言ならば公証人役場にて確認できますが、自筆遺言などの場合は、遺言書がどこにあるか、しっかりと探す必要があります。加えて、開封には、家庭裁判所の検認が必要、遺言書を勝手に開封することは罰金の対象になります。

相続人の調査・確定

誰が法定相続人になるのか、他に法定相続人はいないかを確定するため、戸籍の調査などが必要になってきます。弁護士や司法書士などの助けを借りるとよいでしょう。未成年者や重度の認知症患者などがいる場合は、家庭裁判所にて特別代理人や後見人の選任手続きが必要です。

相続財産・債務の調査

被相続人名義だった不動産物件をはじめ、現金や有価証券などがどれくらいあるのか、逆に債務などの負の遺産があるのかを調査します。相続放棄や限定承認する場合は、相続開始から3ヶ月以内に申請が必要ですが、調査が困難な場合は家庭裁判所に伸長を申し出ることも可能です。

所得税、消費税の申告(準確定申告)・納税

被相続人が生前に得ていた所得に対する所得税ならびに消費税の納税作業を、相続開始から4ヶ月以内に行う必要があります。なお、その場合にも相続人全員の署名と認印が必要となりますので、時間に余裕をもって予め準備しておくことが望ましいと言えます。

遺産分割協議書の作成

遺言書の内容や、上記の相続財産・債務の調査内容、各相続人の法定割合などを考慮した上で、遺産分割協議を行います。相続税や所得税、消費税なども考慮した上での遺産分割案を検討し、相続人全員が合意したら、その内容を書面とし、全員で署名・押印を行います。

不動産の名義変更(相続登記)の必要書類

遺産分割協議の内容に応じて不動産の相続登記をする場合は、所定の登記申請書に加え、各種の必要書類も添付する必要があります。遺産分割協議書も必要となり、相続人全員が実印で押印して相続人全員分の印鑑証明書も添付します。不動産を相続する相続人の住民票や固定資産評価証明書なども必要になります。

いずれにせよ、かなり煩雑で手間暇がかかることになりますので、弁護士や司法書士のサポートを受けることをおすすめします。

相続税申告・納税

相続した不動産や財産の範囲、評価額などの資料を揃え、税務調査を受け、相続税の申告、納税を行います。基本的には被相続人の死去から10ヶ月以内に行います。なお、相続税を数年に分けて納税する「延納」や、不動産等の物で納税する「物納」の申請も行うことができます。

不動産を相続する際に知っておきたい情報

親や配偶者の死去によって不動産を相続する場合、相続税が加算されてしまうのはさけたいものです。また、不動産を相続する際にさまざまな事実が分かり相続問題を決着させるのに時間がかかってしまったということもよくある話です。

そのため、不動産を相続する前に知っておきたい情報をまとめました。

まずは、司法書士に相談をして相続手続を依頼しましょう。相続関係を明らかにして、相続人を確定させておかなければ土地の相続もできません。

被相続人の配偶者や子が相続の対象となりますが、被相続人に離婚した経験がある場合、籍が抜かれていても、元配偶者との間に生まれた子も相続の対象となりますので、話し合いが必要となります。これは、被相続人の出生から死亡後の戸籍謄本を取り寄せることで全てを把握できます。

また、被相続人がどれだけ資産としての土地を持っているかも確認します。これは、資産評価証明書を取り寄せると、被相続人が所有する土地を把握することができます。また固定資産税を計上するために必要な評価額が記載されています。相続税もこの評価額に準じて計上されますので、遺産分割を行う際には注意が必要です。

不動産に関しては、評価額を知るだけではなく、全部事項証明書(登記簿謄本)を取り寄せて土地が登記されているか否かも確認します。それに合わせて土地の所有者名義も確認して行きましょう。

ここまでの事を調べるだけでも時間がかかる要件となってしまいますが、相続税の申告は被相続人の死亡から9カ月以内となっています。スピードが大切ですので、腕が立つ司法書士などに相談することが一番です。

【1】相続対策で不動産の相続税評価が下がる

土地が多い程、相続した際にかかる相続税の課税額が大きくなってしまいます。土地そのものは節税対策につながり、現金で相続することと比べるとお得になると言われています。けれど、不動産の評価が高ければその分だけ相続税の評価額も上がります。

ただし、土地を更地のまま保有しておくと、自由性が高いと見なされ相続税の評価額が高くなってしまうので建物とを建てることが一番の近道となります。相続税の節税を考える場合は、自由度が制約される賃貸に出すことを検討することが一番です。更地を賃貸に出すのではなく、アパートやマンションを建築して賃貸に出すことが得策です。賃貸目的の建物を建てることで評価額を大きく下げることができます。

アパートやマンションを建てるために、生前に借り入れを起こすことで、債務を遺産の総額から差し引くこともできますので、遺産総額の評価が下がります。それによって、全ての相続税の額面を下げることもできるのでおすすめなのです。

【2】不動産で発生する税金の種類

不動産の相続でどのような税金が発生するのでしょうか。相続税を支払う際に「相続税以外の税金」を支払う必要があることを覚えておきましょう。

相続をする際に不動産登記を行います。これは相続が原因となる所有名義を変更する(所有権移転登記)場合に必要になります。登記の際に土地の評価額に対し1000分の4に相当する登録免許税(1000円未満切り上げ)を支払います。

これは、相続する土地や家屋の数だけ発生しますので、相続人の何割かはトータルで高額な登録免許税を支払ったという方も出てくるようです。

また、土地の所有権移転登記が完了後、固定資産税の支払いに関しても土地の所有者に加算されますので、固定資産税も支払う必要が生じます。これは、土地や建物の評価額に対して算定されるので、中古住宅などは評価額も下がりますし、新築でも年数を経過するごとに評価額が下がります。相続した土地の数が多い場合は支払わなければいけない固定資産税も大きくなるので注意が必要です。

【3】不動産相続をしたら管理責任者になる

不動産相続をしたら、それだけ自分自身の資産が増えますが、それと同時に土地を管理する責任者となることも覚えておきましょう。

土地の管理責任者とは、税務上の管理者ともいうことができます。固定資産税を支払うことやその土地・建物に関する管理の一切を請け負うことにもなります。一例を挙げると、除草作業をする、庭木の手入れを行うことの他、建物の修繕を行うといったことも含まれます。

土地の相続後、税金を支払うこと・管理を行うことで大きな経費がかかります。このような責任を負うことも含めての「相続」であることを肝に銘じておきましょう。

もし、土地や建物のメンテナンスを怠ったり、納税の義務を果たさなかったりした場合は、差し押さえや行政代執行などの強制処分を受けることも考えられます。これでは故人の遺志を受け継いだ土地も台無しです。その後の税金や管理費のことで悩んだ場合は、相続後に土地を売却することも視野に入れておくとよいでしょう。

【4】不動産の分割方法

相続物件の中に不動産が含まれている時、相続人同士で誰が相続をするか話し合いをする必要があります。これを「遺産分割協議」(いさんぶんかつきょうぎ)といい、この協議を元に「遺産分割協議書」が作成されます。この遺産分割協議書が、不動産も含めあらゆる相続の根拠となります。この書類がなければ、相続による不動産の所有権移転ができません。遺産分割協議に関しては、相続人同士で行います。遺産分割協議書を作成する場合は、法的要素を含めた書類作成が求められますので、行政書士や司法書士に依頼することをおすすめします。

相続人は複数いるのに、土地や不動産は一つしかないという場合や、相続人の一部が「土地の相続以外を望む」とした時はどのようにしたら良いのでしょうか。一般的に相続は相続人が法定相続分は必ず受け取る仕組みとなります。放棄をすることも可能ですが、何らかの形で相続分を受け取りたいという場合の仕組みを説明いたします。主に不動産に関する内容をご紹介いたしますので、参考になさってください。

・現物分割

土地が一つしかない場合、広さによっては分筆を行い分割する相続方法です。例えば土地は相続人A、建物は相続人Bというような形を取る場合が一般的です。また、土地を分筆し新たに地番を設けた上、土地Aを相続人A、土地Bを相続人Bというようにわける方法も一案です。

その他、土地は相続人A、預貯金は相続人Bという分割方法もあります。

場合によっては不平等が生じる場合がありますので、安易に分配することはせず、不動産の全部事項証明書などを取り寄せて話合いを進めましょう。

・代償分割

相続できる土地が一つしかない場合、相続人Aが土地・建物を全て相続し、相続人Bがその土地・建物の評価額の法定相続分にあたる額を現金などで受け取る方法です。

これは一番平等な相続方法と言えますが、相続人が多い程、土地・建物を相続した相続人Aの支出が大きくなりますので、その分不平等感が生まれる可能性も否めません。

相続人Aの経済的事情などもありますので、遺産分割協議の時点で納得のいく分割方法を話し合う必要があります。

・換価分割

相続人Aが不動産を相続した体を持ち、売却した不動産の売却額を法定相続人同士で分割するという方法です。

現時点で相続対象の土地の活用法がないという場合や、その後の管理ができないという場合に最適な方法です。ただし、土地そのものに資産価値がない場合や、売却のタイミングによっては評価額が低くなり、現金で分割をした際に手元に残るのがほんのわずか、という場合も考えられます。

生前に整理できる土地はまとめて売却をしておくというような「終活」で残せる土地を取捨選択することも一案です。

・共有

共有分割は、1つの不動産に対して平等に所有権を持つことを差します。相続による所有権移転の際には「相続人A(持分2分の1)、相続人B(持分2分の1)」というような表記がなされます。

平等な分配方法として見直されますが、相続人が死亡した時にはその土地の持ち分に対する新たな共同所有者が増えることになりますし、その土地に家を建てる等という場合、所有権の兼ね合いで新たなトラブルが起こる場合がありますので、家族環境によっては避けた方が良い場合もあります。

不動産相続にもある!負の遺産は相続放棄が必要

不動産は資産価値が高いため、相続時には親や先祖代々の土地を受け継いできました。ところが最近では不動産自体の価値が下がってきており、負動産とも言われるようになるほど所有しているだけで厄介な存在となってきているのが現状です。

たとえば親が住んでいた土地や家を相続した場合にはさまざまな費用がかかってきます。まずは親から相続する際には相続税という税金が課せられます。相続税は一定の資産を相続する人に対して課せられる税金であり、その対象となった場合かなりの額の税金を支払う必要が出てくるのです。

たとえその不動産に誰も住まない場合でも、管理費や固定資産税といった税金や諸費用が多くかかるようになってしまうのです。不動産を相続したことで、家計を圧迫するようになるのなら、最初から相続をしないという選択肢もあります。それが相続放棄になります。

ただし相続放棄を選択した場合は、預貯金など他の資産に関しても相続を放棄する必要がありますのでその点注意が必要です。

相続すると大変!?負の遺産によるリスク

負の遺産として懸念されているのが親から引き継ぐ土地や建物です。これらの建物や土地を誰かに貸すことも売ることもできないと、負債だけが増えて行ってしまいます。

まずは建物と土地を相続するために場合によっては税金がかかりますし、建物の管理コストもかかってきます。これは建物は誰かが住まなくても劣化が進みますし、手入れをきちんとしておかないと犯罪に使われる危険性があるからです。さらには火災保険などの保険料や、固定資産税の支払いも必要になります。

負の遺産に該当する3つのケース

親や先祖から引き継ぐ全ての土地や建物が負の遺産となるとは限りません。もしも負の遺産となることがある程度予測できたら、相続しないという選択肢も考えなくてはいけません。不動産が負の遺産となり得るケースが主に3つあります。

まずは入居者が入らない空き家です。既に別の場所で家を所有しており、たとえ相続をしても自分や兄弟など誰も住む予定がない家であれば、誰かに家を貸すという選択肢もあるでしょう。

しかしアパートなどの賃貸住宅も過剰虚休気味ですので、簡単に入居者が見つかる可能性は低いのです。抵当権のある不動産も不動産になり得るケースのひとつになります。それはたとえ土地を引き継いだとしても自由に土地や建物を売買できなくなってしまうからです。売却できない土地を引き継いだ場合も負の遺産になりがちです。

周囲の条件や、人口減少などを理由に土地を売りたくても売れないケースが増えてきています。そのような場合でも土地を所有していることで維持管理に関する費用を負担しなくてはいけないのです。

1.入居者が入らない空き家

親が住んでいた土地と建物を引き継いだものの自分や兄弟は既に家を所有しており誰も住む予定がない、親が経営していた賃貸アパートやマンションを引き継いだ場合、空き家が長く続くことも十分あり得ます。それらの家は誰かに貸して賃貸収入が得られれば資産となるのですが、空き家が続いてしまった場合は維持管理費の負担が重くのしかかってしまうのです。

そうなれば資産ではなく負の遺産になってしまいます。まず相続時にも重い負担がかかります。それなりの資産額として認められた土地や建物を相続するときは、相続税を支払う必要があるからです。

さらにはたとえその建物に誰も住まなくても掃除や草むしりといった管理を行う必要がありますし、万が一火事などの被害にあったときのための火災保険にも入っておく必要があるでしょう。

さらには毎年支払う固定資産税も大きな負担になります。これらの維持管理費や保険料、税金の支払いが重い負担となり、家計を圧迫してしまうケースも少なくありません。

2.抵当権がある不動産

抵当権のつけられている不動産を相続する場合も、負の遺産になり得ます。抵当権とは債務者が債務の担保に提供した不動産のことを言います。

たとえば住宅を購入するときは銀行などからお金を借りてローンを組んで返済をしていきます。このローンの支払いが残っているうちは建物の抵当権はお金を貸している債権者にあるのです。そのためたとえ土地や建物の所有者であっても、自由に土地や建物を売却できなくなるのです。

また抵当権があるということは負債も残っているということになります。そのような土地や建物を相続するときは負債も一緒に引き継ぐことになるのです。つまり相続をした人が残っている負債も返済していかなくてはいけなくなります。

相続税や維持管理費に加えて負債の負担も加わりますので、経済的な負担はかなり大きくなってしまうでしょう。他の遺産と併せても債務となる金額のほうが多くなるような時は、不動産を相続するのではなく相続放棄をしたほうが負担を少なくできるでしょう。

3.売却できない土地

日本人は昔から土地に対する執着心が強く、先祖代々引き継いだ土地を売りたくないと考える方も少なくありません。しかしながら人口減少などさまざまな理由で土地を売りたくても売れないケースが出てきています。土地は所有しているだけでも固定資産税を支払う必要が出てきてしまい、それだけでもかなりの負担になります。

売却できない土地を相続してしまった場合でも相続税や管理費、固定資産剤の支払いが必要になり、その負担が年々重く感じるようになってきてしまうのです。初めから使わない土地だとわかっていれば相続前に売却するのも手段のひとつです。売却時には不動産会社選びにも注意が必要です。

不動産会社も得意不得意や実績が異なりますので、いくつかの不動産屋さんに依頼したほうが早く売却先が見つかることもあります。それでも売却先が見つからない時は、相続放棄も選択肢のひとつとして考えておきましょう。相続放棄することで、土地を相続する際の税金や固定資産剤、管理費を支払う必要もなくなります。

相続債務があるかどうかがわかる不動産の調査方法

親が亡くなると基本的にはその子供や配偶者が資産を引き継ぐことになります。自ら相続放棄をしない限りは、資産を相続することになるのですが心配なのが借金や負債まで相続の対象となってしまう点です。

それらを知らずに相続をしてしまうと、自分の負担が大きく増えてしまうことになるのです。相続時の負担増を避けるために設けられている制度が相続放棄になります。負債の有無を事前に調べるのは簡単ではありませんが、方法はいくつかあります。まずは郵便物チェックです。

家族に内緒で借金しているケースも多いのですが、本人宛に書面が送られてきているはずですので、その内容をチェックします。もしくは銀行口座の入出金明細をチェックすることで、借金の有無を知ることもできます。他にも信用情報の開示を求めることで、借金があるかどうかを調べられます。クレジットカードを作成するときやローンの審査などでは信用情報を調べた上で、許可が出ます。この情報を本人や相続人が請求すれば開示してもらえるのです。

連帯保証の不動産相続はあるかどうか?

連帯保証人になることで、借金やローンの返済義務が生じます。債務者本人が返済不能となったときだけでなく、返済能力があるのに返済を拒否した場合でも連帯保証人が借金や負債を代わりに支払わなくてはいけなくなるのです。もしも連帯保証人に親がなっていたとしたら、その立場も相続の対象となってしまうので注意が必要です。

連帯保証人になっているのにそれを知らずに相続してしまうと、負担だけが大きくのしかかることになります。実は連帯保証人になっているかどうかを調べるのは難しいのが現状です。

連帯保証人になっているかどうかを調べる方法としては周囲によく話を聞いてみることです。親戚や親しい知人に自分で商売をしている人がいた場合、連帯保証人を頼まれている可能性が高いと考えられます。もしも周囲に話しを聞いてみて、連帯保証人になっていることが分かったときは相続放棄を選択するのも手段のひとつになります。

相続する資産が負債を上回るようなときは、親から相続する不動産やその他の資産も全て放棄することによって、負債を多く抱える必要がなくなるのです。

一般的な不動産物件である区分所有のマンションについて紹介

戸建と違ってマンションは1棟の建物に、ひとつひとつ区切られた住宅が集まっています。マンションは集合住宅と呼ばれることもありますね。区分けされている住宅を所有している人が区分所有者ということになります。

マンションを1棟所有しているオーナーは区分所有者ではありません。マンションには、共有部分と専有部分に分けることができます。

共有部分はエントランスや廊下など多くの人が使用するスペースで、暮らす人々が所有していて全員で管理します。専有部分は玄関ドアから室内スペースのことです。専有部分の所有者=区分所有者となります。

新築のワンルームマンションの特徴

ワンルームマンションは、居住スペースが1箇所とユニットバスとトイレ、ミニキッチンが完備しています。主に単身者が利用しますが、事務所などで利用することがあります。

広さは物件によってもそれぞれ異なりますが、物件として多いタイプは20平方メートル台が多く、利用者の多くが単身者や事務所などでの需要となるため通勤通学に利便性がある地域や駅周辺に建っています。

女性専用や高齢者専用と入居者を限定しているコンセプトマンションも増えています。ワンルームマンションは賃貸マンションだけでなく、投資目的とした分譲マンションとしても販売されていて、賃貸用に購入した所有者が家賃収入を目的としている物件もあります。

新築マンションの場合には、物件価格以外にも、印紙税などの税金やローンを組むときなどの手数料、火災保険などの保険料がかかります。さらに新築だけにかかる修繕積立基金が必要です。

修繕積立基金は将来大規模修繕するときに備えておくお金で、毎月支払い修繕積立とは異なる費用です。目安は20~30万円かかります。

建物の完成前から販売されている分譲の場合には、モデルルームで部屋イメージをチェックしていくこととなり、展示されている部屋と希望する部屋のイメージが異なることも多いため自分で別資料を合わせてイメージしていく必要あります。

中古のワンルームマンションの特徴

中古といえども、築10年ほどの価格は都市部の人気立地になるほど新築と価格の差が縮まり、郊外では割安感ありますが一般的には将来売りに出すときの価格も下げることになります。

中古であっても税金や各種手数料そして保険料は新築と同様にかかりますが、新築との違いは修繕積立基金がないことと、逆に売り手と買い手の交渉に入ってもらう仲介手数料が発生します。

仲介手数料は物件価格の3%に6万円が上限となり、プラス消費税がかかります。探すときには情報誌やインターネットの活用だけでなく、予算やエリアなどの希望条件から仲介会社を通して下がることも可能ですが気にいった物件があっても空きがなければ、諦めることになります。

同じ建物内の違う部屋を選ぶことができますが、何階の何号室が気にいったという購入方法は売りに出されていない場合には手に入れることはできません。

中古物件の場合には、実際に目で物件を見ることが可能という点はイメージが湧きやすくなるためメリットとなります。

現在のオーナーが暮らしていても、調整してもらって見学することも可能になります。オーナーさんが暮らしていながら見学できると、実際に自分が暮らしたときのイメージが湧きやすくなります。

ファミリータイプのマンションの特徴

ファミリータイプのマンションは、家族が快適に暮らすために必要なスペースを取るため広い間取りが特徴的です。夫婦二人の場合には1LDK~2LDKでも十分快適に暮らしていくことが可能ですが、子供もいる家庭では、3DK~3LDKが理想の間取りです。

ワンルームマンションなどは利便性の高さが注目されることから駅チカ物件が多いですが、ファミリータイプは広さがポイントとなるため、駅から離れた場所に建てられています。

広さと利便性の高さを求めると価格が高くなってしまいます。安さと広さを求める場合には、駅から離れバスも利用する地域を選ぶことも検討することになるためバスの利便性も確認する必要があります。

ファミリー世帯は子供を中心にマンションを探していくことが多く、治安の良さはもちろん病院や学校が近くにあったり公園や緑豊かな場所を希望条件に含めたりすることが多いです。

家族の人数が増えると洗濯物がよく乾きやすい日当たりのよさやより多くの衣類を干すことができる広めのベランダにも注目したり、洗面所やお風呂場などの水回りはシングルや夫婦二人のときよりも広さを求めたりします。

長く暮らしていくことを検討してマンションを選んでいくときには、子供のことも含めて探しだしていくことがおすすめです。

遺言書を作成する際の注意点についても覚えておくと安心

遺言書は法律文書のひとつで、プロでも作成が難しいといわれています。遺言者の心の変化が伴うため作成してから何年も利用されることのない遺言書は、年月が経つにつれて内容に不都合が発生します。

遺言者の財産も年月が経つにつれて価値が高くなったり逆に下がったりします。遺言者が気持ちの整理ができないまま作成してしまうと、違和感のある遺言書ができてしまいます。

自筆で遺言書を作成する場合だとパソコンを使うのは不可となる

パソコンで作成した遺言書の効力は認められません。現在は自筆証書遺言で全文自分で記載する必要があります。自筆を求められる理由は筆跡鑑定ができるからです。

遺言書を残しておくことによってトラブルを避けることも、トラブルに発展することもあります。トラブルが発生したときには、故人が書いたものなのかを判明することができます。

病気や障害などから自筆が難しい場合には、公正証書遺言や秘密証書遺言はパソコンを使った作成は認められています。

公正証書遺言はパソコンで作った書面をそのまま遺言書にはできませんが、作成書面を公証役場にて公証人の前で内容を口頭で伝えて公証人が遺言書を筆記します。

秘密証書遺言も公証役場で公証人が関与し、遺言書がパソコンで内容を作成して署名・押印、押印したものを同じ印象で封印するとパソコンの作成することが可能です。署名部分はパソコンで作成することはできません。

遺言書は絶対パソコンでは作成できないということではありませんが、方式によってということになるため作成ルールは難しいため弁護士に作成を相談してみることがおすすめです。

遺言書の訂正方法には決まりがあるのでチェックしておこう

遺言書は内容や文字が間違っていた場合や抜けから、変更や削除、加筆するときには決められた方法で訂正が必要になります。訂正方法に抜けがあったら変更や削除、加筆したところは無効になります。

間違った場所の指示や変更する場所を二重線で訂正し、変更場所に訂正印を押します。訂正印は遺言書で押印したものと同じ印を使います。変更した内容を付記して、何文字加えて何文字削除したかを記載して内容に署名を行います。

訂正方法は厳密に行いますが、変造・偽造を防ぐために普通の書面よりも複雑です。訂正は欄外の空白を使って記載していくことになりますし、二重線ではなく斜線では裁判所にて訂正と判断されずに破棄されたこともあります。

また訂正箇所が多いほど、手間だけでなく難しい内容の遺言書となってしまうため書き直しのほうがおすすめです。作成した年齢や時期、経過年数によって内容も違いがでてきます。定期的に見直しをして書き直すようにしましょう。

自筆証書遺言の場合は内容が不明瞭になりやすいので気を付ける

自筆でなくパソコンやワープロの利用だけでなく、修正液で訂正していたり日付が入っていなかったりする場合には不備となります。全文自分で書き上げることも大切なことです。

ビデオや録音などの音声で作成した遺言も認められません。内容も預貯金の記載があっても株式などの記載が漏れていたり、記載のある不動産やない不動産など曖昧な記載があったりした場合は不明瞭と判断されます。

遺言の内容は誰がみてもわかるように、些細なことでも細かく記載指摘、署名は戸籍に記載されている漢字を使ってフルネームで記入します。押印も忘れがちなので注意しましょう。

押印は認印でも可能ですが、偽造を防止するためにも実印がおすすめです。ひとつの財産を複数で相続予定だったはずが相続人の相続分の記載がない場合、さらには配分は遺言者ではなく親族で決めるようになどの記載も不明瞭な内容と判断されます。

作成した遺言者にとっては、記載しなくても大丈夫と思っていたことが不備になることが多く、不備がある場合には相続人全員が合意をしてはじめて有効できる遺言書となります。

相続人によっては、全員が合意してくれるとは限りません。配分に納得できない相続人がいると、些細な不備によって遺言書を無効と主張して争いやトラブルに繋がる可能性もあります。

弁護士選びの参考情報

弁護士は法律の専門家ですが、弁護士によって得意分野が異なります。知り合いから紹介してもらうなど弁護士を探す方法はいくつかありますが、依頼した案件に強い弁護士を選ぶことが問題の早期解決などより良い結果につながりやすいと考えられます。

たとえば相続や不動産などにまつわるトラブルや相談したいことが出てきたときは、不動産や相続を得意とするもしくは実績の多い弁護士を選ぶことで、最適なアドバイスがもらえる、円満なトラブル解決が期待できるようになるのです。

遺産相続に強い弁護士が最適

普段仲の良い兄弟や親戚の間柄でも、遺産相続の際にトラブルが起こるケースが少なくありません。スムーズに相続手続きを行うためにも、弁護士に相談しておくと安心です。弁護士を選ぶときも遺産相続に強い、遺産相続分野の実績の多い弁護士を選ぶようにしましょう。

遺産相続分野に強い弁護士は遺産相続に関する専門的な知識が豊富ですし、取扱い実績が多いとさまざまな相続案件に携わってきているため、スピーディーな問題解決や手続きが期待できるからです。

弁護士事務所の多くが事務所のウェブサイトを開設していますので、そこでその事務所や所属弁護士の得意分野や実績についてある程度調べることができます。初回の相談だけなら無料で応じてくれる事務所もありますので、対応などを調べるためにも相談に行ってみましょう。

話を聞いてくれる弁護士が心強い

司法試験制度の改正により、弁護士の数は増加しています。法テラスなどの制度も設けられて、弁護士に気軽に相談できる機会が増えていますが、弁護士にもいろいろなタイプがいますので弁護士選びには注意が必要です。

不動産や相続で相談したいことが出てきたときは、その案件に強い弁護士に相談しようと考えるでしょう。それだけでなくこちらの話をよく聞いてくれる弁護士を選ぶのが、より良い弁護士選びにつながります。

こちらの話を聞いてくれるということは、依頼内容や相談したい事を的確に理解しようと努めてくれていると受け取れるからです。また弁護士に対して信頼も持てるようになります。相続はプライベートな問題ですので、信頼できる弁護士に任せた方が安心なのです。

遺贈を行なうなら弁護士に相談

法定相続人ではなく第三者への財産分与を検討しているなら、遺言状を作成することで遺贈できるようになります。遺言状は自分でも作成できるのですが、死後に遺贈手続きをスムーズに進めるためにも法律の知識に詳しい弁護士に相談するのが適しています。遺贈が行われた場合、その内容によっては法定相続人である配偶者やその子供たちとの間でトラブルが起こることが少なくないからです。

法定相続人と、遺贈を受ける人との間でできる限り円滑に相続手続きが行えるように、弁護士が法的な立場から最適なアドバイスをしてくれるでしょう。また遺言状も適切に作成しないと、その効力が薄れてしまうことになります。きちんと遺贈するためには、弁護士のアドバイスを得ながら法的にも効果のある遺言状を作成してもらったほうがいいのです。

相続される側のことも考慮する

法律では法定相続人である配偶者や子供に財産が分配されるように定めていますので、法定相続人はある程度遺産を受け取れるものだと見込んでいるでしょう。ところが法定相続人ではない第三者に遺贈するという事実が発覚した場合、その受取人と法定相続人との間でトラブルやわだかまりができてしまうようになります。それが原因で第三者が快く遺産を受け取れなくなるのです。

遺贈や遺言状作成によって行えますので、その作成時には遺産を受け取る人の立場や、法定相続人との関係もよく考えておく必要があります。遺贈する立場にある遺贈者は、生きているうちにその点についても法定相続人である配偶者や子供たちとよく話し合いをし、理解を得られるように努めましょう。

また死後に遺贈を受ける人が不利な立場に立たされないように、弁護士に相談して対策をとっておくと安心です。

負の遺産は破棄することも可能

不動産は価値ある資産の一つとして考えられていましたが、近ごろは不動産を譲り受けることを拒否する、もしくは相続前に破棄するケースも少なくありません。それは人口減少などが原因で不動産の価値が下落しており、不動産を譲り受けたとしても資産になるのではなく負債になってしまうからです。

資産となると思って相続した不動産により、逆に負担が増えてしまうのは本末転倒です。そのような負の遺産は相続せずに破棄することも可能なのです。

相続破棄の手続きは専門家に

遺産には不動産や預貯金のようなプラスの資産もありますが、借金などの負の遺産も相続の対象となるのです。遺産相続によってそれらの遺産を全て引き継いでしまうと、借金の返済義務も相続人が請け負うことになり、返済をしないと相続人の財産が差し押さえられてしまうのです。

そのような負の遺産があることが予めわかっているのであれば、相続放棄するのも手段のひとつです。ただし相続放棄によって負の遺産だけでなく、預貯金などの資産となる遺産も全て相続を放棄することになってしまいます。

そのため借金があるからという単純な理由で、相続放棄をしてしまうと本来受け取れるはずの資産までも失うことになってしまうのです。そのため相続放棄を行うときは、専門家に相談して慎重に手続を行うようにしましょう。

破棄をする場合は慎重に

相続する予定の財産の中に、負の遺産(借金や持っていても維持費だけが莫大にかかる土地など)が見つかったときは、相続放棄を検討してみましょう。ただし負の遺産があったとしても全てのケースにおいて相続放棄が最適だとは限りません。

しかも一度相続放棄の手続きを行ってしまうと預貯金などのプラスの財産までも相続できなくなってしまいます。だからこそ手続きは慎重に行う必要があるのです。場合によっては相続放棄以外の手続きが最適ということもありますので、法律の専門家である弁護士に相談してみるのが最適です。弁護士に相談してみてやはり相続放棄が最適だと判断された場合でも、弁護士に任せておけば手続きもスムーズに行ってもらえるでしょう。

破棄をすることで他の相続人が出る

法定相続人は一人ではなく複数いて、その人たちの間で遺産が分配されることになります。相続放棄の手続きは法定相続人がそれぞれ個人で行うことができる手続きですので、他の法定相続人が相続放棄の手続きを行わない限り、手続きを行っていない人は遺産を受け取ることができます。

法定相続人の数が減った分だけ、他の人の遺産の取り分も増えることになります。もしも遺産相続の話し合いの必要が出てきたときは、法定相続人全員が集まって話し合いを行うのですが、相続放棄を行ったときは遺産相続の話し合いに参加する必要がなくなるのです。その本人と連絡が取れない時は、家庭裁判所などを通じて法定相続人が相続放棄の有無を照会することができるのです。

相続破棄の必要書類

不動産の相続破棄に必要な書類があります。

相続放棄申述書・被相続人の戸籍附票・相続放棄する人の戸籍謄本・収入印紙800円・80円切手5枚程度となります。

戸籍謄本が同じ場合は1通で問題ありませんが、被相続者と相続を放棄する人が夫婦であれば、戸籍謄本は同じで大丈夫です。しかし親子の場合気を付けなければいけません。

未婚の子であれば戸籍謄本が親と同じなので問題はありませんが気を付けなければいけないのは結婚した場合です。結婚すると新たに戸籍が作成されるので、それぞれ別の戸籍謄本が必要となります。

1.相続放棄申述書

相続放棄申述書は、被相続者が亡くなると相続問題が発生します。相続は何もプラスになることばかりではありません。

マイナスの遺産である債務、つまり親の借金も相続に含まれてしまいます。プラスになるものなら相続したいと思っても、債務はあると多くの人が相続をしたくないと考えてしまいます。その相続放棄に関するものが相続放棄申述書です。

相続放棄申述書とは、相続放棄の申述、つまり相続放棄をしたいと述べる手続きをするため、家庭裁判所へ提出する書面の事を言います。この相続放棄申述書が提出されると相続放棄申述受理通知書というものが家庭裁判所から申述者に届くようになっています。この書面が届くという事は、相続放棄の手続きが終了したことになります。

2.相続人の戸籍謄本

戸籍謄本では、まず配偶者の有無を確認します。被相続者が亡くなった際、配偶者はいればその配偶者は相続人になります。

2つ目は子の有無に関してです。被相続者が生まれた時まで遡る全ての戸籍謄本を取得することによって明らかになります。出生によって戸籍に記載された後、結婚や転籍など様々な理由で新たに戸籍を作っていきます。

そのすべての戸籍謄本を取ることで、例えば前妻との間に子供がいる、結婚していない相手との子がいる場合、それは法定相続人となります。子がいない場合は直系尊属が存命であるか明らかにします。近しい親せきから戸籍謄本によって直系尊属が明らかになります。被相続人の直系尊属が存命であることが明らかになれば、法定相続人は確定となります。

3.被相続人の戸籍附票

戸籍附票とは、日本において住民基本台帳法に基づき、市町村と特別区で作成される該当市区町村に本籍があるものの住所履歴に関する記録が戸籍附票です。

住民票が引っ越しなど何らかの理由で住所の異動や世帯構成、戸籍が出生や死亡に結婚など身分事項を記録したものを戸籍附票です。相続人が住んでいた最後の本籍地の役所で戸籍附票を取得することが出来ます。

ここで出生から死亡までのすべての戸籍が存在すれば良いのですが、ない場合は転籍先の役所で戸籍を請求することになり、そこで出生まで追っていく必要があります。遠方の場合は郵送で取得できる為、問い合わせをするようにしましょう。

被相続人の登記簿上の住所と死亡時の住所が一致しない場合、住所録の除票や附票も取得して住所のつながりがわかるよう、証明書を取得しなければいけません。

4.収入印紙

収入印紙とは、国庫の収入となるある種の租税や手数料、その他の収納金の徴収の為政府が発行する証票です。相続放棄を行う際に必ずかかる費用で、800円の収入印紙を用意しなければいけません。収入印紙は相続放棄申述書と書かれた下に収入印紙をはりつける場所があります。そこに800円分の収入印紙を張り付けなければいけません。

そもそも収入印紙は一体何のために必要なのでしょうか。収入印紙とは税金を表しており、領収書に収入印紙を貼るという事は納税をしているという事が言えます。領収書に貼った収入印紙の場合、割り印をおす必要があり、この割り印を押さなければ正式に印紙税を納付したことにならないのできちんとハンコが押されているか注意をしましょう。

5.相続人の認印

相続が発生した場合、相続人の一人から用意してほしいものを言われるかと思います。その中でも印鑑証明書というものが必要になります。

印鑑証明書とは、主にマンションや不動産、自動車の売買に公正証書を作成するときに使われるものです。登録印鑑が地方公共団体に登録されているものと証明するものが印鑑証明書になります。

認印とは、実印として印鑑登録をしていないハンコになります。宅配や書留の受け取、会社で書類に確認や商人の証として使われます。他にも重要な契約書や婚姻届けに出生届、市区町村で提出する書類に使われる大切な印鑑の事を認印と言います。認印はシャチハタではないので正式な書類には使えないことが多いので注意をしましょう。

6.返信用の郵便切手

不増産などの遺産を放棄する際に、相続放棄申述書というものを書きます。申述書を書くと、必要な書類をもて管轄の家庭裁判所へ提出をします。提出された書類は家庭裁判所で確認し、不備がないか確認をします。不備があると相続放棄に関しての手続きがきちんと行われないので、提出をする前に書類に不備がないか確認をします。

郵便切手を申述人1人に対して460円必要です。82円切手5枚と10円切手が5枚です。この切手は収入印紙とは別に、郵便局でこの金額と枚数の切手を購入します。ここで注意をするのが、購入した郵便切手は申述書に貼らないようにしてください。すべて確認が終わり、不備がなければ相続放棄申述受理通知書というものが届きます。

相続放棄と代襲相続とは

代襲相続とは、被相続者の相続人がすべていない場合、被相続者から見て孫やひ孫、甥や姪が相続財産を受け継ぐことになります。本来相続は、配偶者や子供に兄弟姉妹と法律で決められた法定相続人が存在します。しかし、この法定相続人がすでに亡くなっている場合は、孫やひ孫、甥や姪が引き継ぐことになります。これを代襲相続と言います。

先順位相続人が相続放棄すると、相続権は次の順位へ移ります。第二順位の相続人は被相続人の直系尊属とされていますが、被相続者の父母だけではなく祖父母が健在だった場合は、被相続者と親が相続人になります。

被相続者が相続放棄をした場合、相続権は大事に優位に移行するので、必ずしも代襲相続するわけではありません。しかし、子供が親の相続を放棄している場合、その財産を被相続人の孫にあたる代襲相続人に相続することが出来ます。被相続人の子供の子供であることが代襲相続の条件になります。また相続を放棄したものであっても代襲相続人になることはできます。

相続放棄の撤回は原則として認められない

裁判所へ相続放棄の申し立てをしてそれが受理された場合はたとえ熟慮期間内であったとしても原則的に撤回又は取り消しはできません。相続放棄の申述が受理された後の撤回や取り消しを認めてしまうと、他の相続人や利害関係者の地位を不安定にするからです。

相続放棄の相続放棄の申し立ては家庭裁判所で行われます。そのため、撤回や取り消しの申し立ても家庭裁判所に対して行わなければいけません。

申立人は相続放棄の申述をした人もしくはその法定代理人、申立先は相続開始置(被相続人の最後の住所地)の家庭裁判所です。申立期間というものもあり、追認できる機関から6か月以内、相続放棄から10年以内になります。追認できる時とは、強迫により相続放棄をした場合は、強迫状態が終了したとき、詐欺の場合は本人が詐欺によることを知ったときです。

例外的に認められる場合はある?

相続放棄の申述が家庭裁判所で受理された後は原則的に撤回または取り下げをすることが出来ません。しかし、例外もあります。

相続放棄の撤回や取り消しが認められる条件は、詐欺又は強迫による場合・未成年者が法定代理人の同意を得ないで相続放棄した場合・成年後見人本人が相続放棄・後見監督人がいるにもかかわらず、被後見人もしくは後見人が後見監督人の同意を得ないで相続放棄をした場合・被保佐人が保佐人の同意を得ないで相続放棄をしてしまった。これらの事を行った場合のみ、相続の撤回や取り消しが認められます。

また、相続放棄の申述が受理される前であれば、相続放棄の申述を取り下げることは可能です。この場合は、正式に裁判所で相続放棄の申述が受理されているわけではないので、取り下げてもほかの相続人や利害関係者に影響がないため出来ます。

不動産相続における遺言書作成のススメ

遺産相続を原因とした親子や兄弟間で骨肉の争い。その原因の筆頭となるのは、不動産に他なりません。現金など、分配しやすいものであれば問題ありませんが、不動産というものは、平等に分けるということがなかなかできません。

そこで遺言書を予め作成し、不動産の扱いをどうしておくか指定しておくことで、ご自身の死後、そうした争いの芽を予め摘んでおくことが重要なのです。

事例から不動産相続にまつわる
注意点を解明!

前述の通り、不動産相続は公平な分割というものがなかなか難しく、加えて相続税などの問題も加わって、本当ならば所有して居住したり活用したいのに、泣く泣く手放さなければならなくなったということも多いのが現実です。

そうした事例を予め知っておくことで、ご自身の相続における対策や問題解決のヒントとしていただきたく思います。

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